教えて、間代さん!サ責のお悩み相談室|vol.05

サービス提供責任者(サ責)の仕事には、
日々の業務の中で「こんな時どうしたらいいのだろう」と迷う場面がたくさんあります。
このコラムでは、HTCが支援する訪問介護事業所のサ責さんから寄せられた実際のお悩みをもとに、
20年以上にわたり現場を支えてきた間代みずほさんの考え方をご紹介します。
正解をお伝えするのではなく、一緒に考えるためのヒントをお届けできれば幸いです。
※間代みずほさんは、サービス提供責任者の実務書『サ責があなたに贈る本』の著者です。
プロフィールはこちら。
今回のサ責さんのお悩み
ケアマネジャーさんから、事業所に新規のサービス依頼の電話をいただいたとき、いつもあせってしまいます。
ご利用者さんの状況や希望するサービス、曜日や時間……。
聞かなければいけないことがたくさんあって、電話を切ったあとに、「あれも聞いておけばよかった!」となることがあります。
新規依頼の最初の電話では、サ責が確認しておくべきことを教えてください。

新規依頼の電話が入ると、まず気になるのは、
「その曜日、その時間にヘルパーさんが入れるか」
ということかもしれません。
もちろん、事業所としてサービスを提供できるかどうかを判断するために、曜日や時間の確認は必要です。
でも、それだけで「受けられる・受けられない」を決めるのは、少し早いと思います。
新規依頼を受けたときに、サ責がまず確認したいのは、
「どんなご利用者さんで、どんな支援を必要としているのか」
ということです。
新規依頼の電話を受けた時点で確認しておきたい内容は、
・介護度や家族構成
・心身の状態
・ADL
・希望するサービス内容
・時間・曜日
・他のサービスの利用状況
・サービス開始希望日
などです。
初めての電話でそれぞれを詳しく把握する必要まではありませんが、サービスを提供できるかどうかを判断するために必要な情報は、最初の段階で確認しておきたいものです。
たとえば、
「掃除をお願いしたい」
という依頼だったとしても、「掃除」という言葉だけでは、その方に必要な支援は分かりません。
なぜ掃除が必要なのか
ご本人はどこまでできるのか
ご家族と同居されているのか
こうした情報が分かってくると、必要なサービスの内容も見えてきます。
身体介護の場合も同じです。
「入浴介助をお願いしたい」と聞いただけでは、必要な支援や時間を判断することはできません。
ご本人の身体状況やADLによって、どこまで介助が必要なのかは変わります。
だからこそ、サービス名だけで判断せず、ご利用者さんの状態や生活の様子まで確認することが大切です。
そして、もう一つ大切なのが、ケアマネジャーさんが「なぜ、このサービスが必要だと考えているのか」を聞くことです。
依頼された内容だけを聞くのではなく、
「今回、このサービスが必要になった背景を教えていただけますか?」
と聞いてみる。
そうすると、ご利用者さんが生活の中で困っていることや、今回の支援で目指すことが見えてきます。
もちろん、電話の段階ですべてを決める必要はありません。
実際にサービスを開始するまでには、ご利用者さんやご家族との面談、担当者会議などを通して、さらに詳しく情報を確認していきます。
最初の電話は、これから支援を組み立てていくための入口です。
「何曜日の何時なら入れるか」だけでなく、
どんな方が、何に困っていて、どんな支援を必要としているのか。
そこまで意識して聞いてみてください。
最初に必要な情報が整理されていると、その後のサービス調整もしやすくなります。
新規依頼を「空いているヘルパーさんを探すところ」から始めるのではなく、
まずは「ご利用者さんを知るところ」から始める。
それが、その方に合ったサービスにつなげる第一歩だと思います。

新規依頼の電話で確認しておきたいこと
- 介護度
- 家族構成
- 心身の状態・ADL
- 希望するサービス内容
- 希望する曜日・時間
- 他サービスの利用状況
- サービス開始希望日
すべてを一度の電話で詳しく聞く必要はありません。
大切なのは、「いつ入れるか」だけでなく、「どんな方に、なぜその支援が必要なのか」を確認すること。
サ責に求められる役割や責任について改めて確認したい方は、実務書『サ責があなたに贈る本』もぜひ参考にしてみてください。
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