「老人ホーム」って、そもそもなに?

こんにちは!HTCの中込です。
今日は、ご家族からよく聞く
“老人ホームを選ぶ際の落とし穴”についてご紹介します。
「老人ホームに入ったら、24時間いつでも見てもらえる」
――実はここ、名称と中身のギャップが起きやすいポイントなんです。
1.老人ホームの構造について
「老人ホームに入居したら、24時間職員さんがご利用者のそばにいてくれる」
そう思っているご家族は、とても多いです。
でも実際の仕組みを見てみると、
“住まい”としての契約と、“介護サービス”としての契約は、
まったく別のものとして動いています。
● 老人ホーム=住まい(建物・入居契約)
まず「老人ホーム」とは、建物の名前です。
いわば”暮らす場所”の契約。
家賃・食費・管理費などが発生し、
日常の生活支援(掃除や洗濯、食事の提供など)を
パッケージにしているところもありますが、
これは介護保険のサービスとは別になります。
● 介護サービス=介護保険の枠で提供(訪問介護など)
実際の「介護」は、
介護保険の仕組みの中で行われます。
入居している方が要介護認定を受けていれば、
その要介護度に応じた”支給限度(単位数)”の中で、
「訪問介護」や「通所介護(デイサービス) 」などを
組み合わせて利用します。
つまり、同じ建物に住んでいても、
・どの訪問介護事業所が担当するのか
・どの曜日・時間帯に来るのか
・どんな内容を行うのか
は、それぞれ個別に計画(ケアプラン)を
立てて決めていく仕組みです。
2. 24時間常駐が“標準”ではない理由
「ナースコールを押せば、すぐに誰かが来てくれる」
「夜も常に職員が見回ってくれる」
――そんな安心を期待して入居される方も多いのですが、
これがすべての“老人ホーム”に当てはまるわけではありません。
こうした24時間体制の見守りや
即応の仕組みが整っているのは、
主に
特別養護老人ホーム(特養)
特定施設入居者生活介護(いわゆる“介護付き有料老人ホーム”)
グループホーム
などの類型です。
上記以外の老人ホームでは、
介護職員が常駐していない時間帯もあり
ケアは「決まった時間に訪問して行う」という形が基本になります。
そのため、施設選びの際には、
「建物としての“老人ホーム”なのか」
「介護付き(特定施設)として登録されているのか」
をしっかり確認することが大切です。
3.大事なのは、どちらがいい、悪いではないこと
そして、「建物としての“老人ホーム”」が良くない施設…
という訳でもないのです。
例えば、老人ホームと隣接させて
訪問介護施設があり、同じ建物内のように
こまめに顔をだしてくれる施設もあります。
24時間の介護でなくても
安心と安全をおまかせできる
施設はたくさんあります。
逆に介護付き(特定施設)は、
高額であったり、
空きがない傾向が高いです。
ミスマッチを防ぐ手立てとしては、
制度上のしくみを理解した上で
実際に見学に伺い、
現場の雰囲気を確認することが
一番の近道です。
不明な部分があったり、詳しく知りたい方は、
下の問い合わせボタンからお気軽にお問い合わせくださいね。
ではまた!
